ABOUT LOUE

FinnRover Loueについて

<本国HPより>
フィンランドの北方のラップランド地方にRootsのあるルーですが、80年以上前から森林省やハンターの人々に使われ、以降もボーイスカウトなどの野外活動や、ハイカー、キャンプなどに広まり、フィンランドの文化の一部として現在に至っています。

ルーについては、これまでにいくつかのメーカーやファクトリーなどが製造をしていますが、それぞれ微妙に素材やディテールの違いがあります。
FinnRover Loueは、 初代設計者のヤルピネンからそれを継承したケンピネンに引き継がれてきた、原型に忠実に作られた伝統的スタイルです。

自然の中で過ごすための要件は持ちつつも、現代のテントなどと比較すると、決して快適なものではありません。しかし、その限られた衣住空間とオープンなスタイルは、あらためて自然の中へ入ることの意味を考えさせてくれると思います。

 

ルーのRoots

 ルーのRootsとなったサーミスタイルのシェルター。(左上)1930年頃、ラップランド地方のサーミの人々が使用していたシェルター。森林業やトナカイの放牧民などに使われていました。

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フィンランドの森林省やハンター

「ルー」という名前はサーミ語に由来し、側面が開いた避難所(シェルター)を意味します。ルーは、真にフィンランドで唯一の直火シェルターで、その歴史は古くて興味深いものです。

上部に向かって円錐形で、背面のカーブが広い生地で作られています。生地の上部は、ポールまたは木に吊るすように設計されています。このシェルターは、80年以上にわたってフィンランドの森林省の人々に使用されてきました。

 

 

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1930年代の設計者A.E.ヤルピネン

現在のモデルの設計者は、フィンランドの森林省に勤務するA.E.ヤルピネンという人でした。彼は、自由な時間を森林の狩猟と絵画を描くことに費やしました。彼が小説を書くためのインスピレーションを見つけ、この国で最も有名な野外小説家の一人になったのも森の中でした。ヤルピネンのトレードマークは、ルーの下で薪の火の傍らで眠るスタイルでした。

 

 1939年にハッカペルイッタ誌に掲載された2つの異なる概略図があります。モデルは、Loue No.1およびNo.2の名前で雑誌に掲載されています。写真はNo.2で、トップが深くなって、よりテントに近い形状。

 

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1960年代の後継者クレルヴォ•ケンピネン

1960年代に、30年前にヤルピネンが設計したルーを使い始めた小説家のケンピネン。
彼はルーの文化を広めることに貢献した人で、1961年に書かれたポロポルクと呼ばれる本の中で、「自分がどのようにしてヤルピネンが設計したルーを使い始めたのか」を語っています。
ケンピネンは最初に紙でミニチュアモデルを作り、実際、生地はスカウトテント生地(キャンバス)とナイロンの2種類で、妻のライラが縫製をしました。

 

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ケンピネンが使用したオリジナルのルーの発見

 ルーの歴史の研究をしていたJ.Ranta氏は、すでに亡くなっていたケンピネンが、2000年代になって、ラップランドの自然センターに自分のキャンプ道具一式を寄付していたことを知りました。J.Ranta氏は自然センターへ問い合わせをし、ケンピネンのリュックサックの中で眠っていた50年前のオリジナルのルーを見つけます。
左下は、全体のディテール調査と計測をするFinnRoverのJ.Ranta氏。

 

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オリジナルに忠実に作り上げたFinnRover Loue 

そして完成したのが、フィンランドのアウトドアジャーナリストのJoppe Ranta氏が立ち上げたFinnRoverブランドのLoue collectionです。
Ranta氏は、ルーという80年以上の歴史を持つフィンランドの文化を維持していくこと、またその独特の形状や機能がどのようにして作られてきたかの情報を現代に共有していくことに尽力しています。